G-Media 現場にフォーカス

こんなことやってます!映像制作部

“せかいま”で国際ニュースの今を伝えたい

映像制作部 プロパー社員初の全国放送番組編集デスク制作記

2018年7月からプロパー社員で初めて全国放送番組の映像編集デスクを担当することになりました。毎週日曜日放送の「これでわかった!世界のいま」。海外のニュースを“とことんわかりやすく”をテーマに掲げたニュース番組です。視聴者に納得感を届ける放送を目指し、日々挑戦を続ける現場からの報告です。

 

入社19年目の“挑戦”

 入社後は山形局、水戸局、東京でニュース7、サンデースポーツの編集を担当し、前任は首都圏ニュース・映像編集デスク。これまで地域のニュースを担当してきた私が新たにデスクを務めるのは、全国放送。しかも海外でも放送する国際ニュース番組です。最初は不安や戸惑いもありました。しかし未踏の地こそ挑戦! ”と臨んだ現場は、可能性に溢れていました。番組は国際部デスクが先生となり、さまざまなテーマを教室で語りかけるスタイルで解説します。“ この世界のニュースってどういうこと? ”“もっと知りたい! ”をスタッフ全員がわかるまで何度もプレゼンを繰り返し、放送直前まで練り上げます。そのチームにデスクで参加するチャンスを手にしたのです。

映像編集は“最後の砦”

 番組に求められるのは「挑戦するマインド」。テーマを紹介する番組冒頭の映像で視聴者をつかめるかが勝負です。その中で越えなくてはならない大きな壁があります。国際映像は多くが海外放送局やロイター・APなど通信社の配信で、使いたい映像があっても制限があり、簡単には使えません。NHKの放送波で使用可能か、使用期間はいつまでか、海外発信やネット配信は可能かなど厳格に確認します。内容が翻訳されていない項目は通信社のHPでチェック。しかし文章はすべて英語で、語学力の無い私には作業は苦労の連続です。使用不可の場合は、差替え映像を探すため、通信社から再度入手する努力を重ねて、ようやく放送に結び付けるのです。さらに映像のクオリティーを上げるために映画の使用やNHK番組の映像入手に、奔走。また、新しく撮影するように番組責任者に提案します。しかし相手は国際のスペシャリスト、知識や経験ではかないません。

 そこで頼るのが地方局や首都圏ニュース時代に取材制作で磨いた映像表現力。具体的な映像イメージで取材の必要性を訴えます。
 海の環境問題がテーマの放送では、海外の話を国内の視聴者に親しみを感じてもらうために、海水浴客で賑わう江の島海岸でロケを敢行。イメージ映像、キャスターリポ、街声の取材で企画に厚みを持たせました。

国際ニュースを“深く掘り下げる”

 番組のテーマはアメリカロシアからアジア・中東・アフリカ、時には宇宙まで及びます。心がけているのは海外ニュースを遠い話ではなく、身近な話として視聴者に届けることです。8月の「ICANノーベル平和賞長崎へ」では取材者とロケ前に何度も議論しました。あまり伝えられていないICANの地道な活動をどう丁寧に伝えるか。そして、ともに手を携え草の根で核兵器廃絶を訴え続けた事務局男性と被爆者の女性の主人公をどう描くのか。
 最もこだわったのは、長崎の資料館に届けられた平和賞のメダルをふたりが初めて目にする瞬間です。その表情や言葉を大切に撮影してほしいと伝えました。その映像が企画のクライマックスシーンとなり、番組のゲストや視聴者から「平和賞の裏側にあった人々の思いがよく伝わった」という言葉を頂きました。「これでわかった! 」という言葉を頂いたこの瞬間、デスクとしてチームの一員になれたと感じました。
 この番組は自由な制作環境で、映像編集者がチャレンジすればする程に面白くなる魅力を秘めています。これまで一緒に仕事をする機会のなかった国際部の記者や柔軟な発想を持つディレクター、デスク陣と番組をいかに魅力的に仕上げるか、ひたすらに追求するクリエイティブで刺激的な毎日です。この充実感を映像制作部の次の世代へ繋げるように、現場でさらなる挑戦を続けたいと思います。

(2018年9月)