G-Media 現場にフォーカス

こんなことやってます!映像制作部

映像編集チーム~「命と暮らしを守る放送」への取り組み~

2015年9月、台風17号と18号がもたらした大雨が日本列島を襲った。NHKは通常番組を中断し、終日大雨関連ニュースを放送。そのとき、最前線で「命と暮らしを守る放送」に向き合ったG-Media映像編集チームの取り組みを報告する。

関東・東北豪雨 その時、ニュースセンターは…

2015年9月10日午後、テレビは衝撃的な映像を映し出していた。

茨城県内を流れる鬼怒川が決壊。常総市周辺が濁流にのまれる空撮映像だ。水に取り囲まれた住宅の屋根で救助を待つ人々、濁流の中、電柱につかまり辛うじて命をつないでいる男性・・・

その頃、東京渋谷にあるNHKのニュースセンターには、大雨関連のニュース映像が全国各地から届いていた。その数はこの1日だけで220本余りにのぼる。G-Media映像編集チームはNHK報道局と連携しながら、これらの映像をすべてチェック。膨大な映像の中からどの部分を切り取れば、より被害の実相に迫れるのか緊張する判断が続いていた。

「映像編集」とは…

映像編集の業務は、国内外の取材拠点から送られてくるニュース映像をコンパクトにまとめて、いち早く視聴者に届けること、そしてニュースをよりわかりやすく、より深く伝えることだ。G-Media映像編集チームはこのニュース映像の編集・送出でNHKの業務を支援している。

おもな活躍のフィールドは、「NHKニュース7」などのニュース番組、「NHKスペシャル」などのドキュメンタリー番組だが、全国の放送局にも要員を配置し、災害・緊急報道をはじめ地域放送の充実に貢献している。

「命と暮らしを守る放送」を支える責任

関東・東北豪雨では水戸局や宇都宮局に常駐する社員が最前線で「命と暮らしを守る放送」にあたった。首都圏管内担当の私も発災当日のドキュメントを編集した。放送中も刻々と変化する災害現場の状況に被災者の声を交え、減災につなげたいという強い思いを持って映像をつないだ。そして今も、節目ごとの被災地の動きと人々の生活を映像で伝え続けている。

時とともに生活の再建・町の復興へとニュースの焦点が移っていくなかで、常に強く感じるのは、継続して映像を扱っていくことの責任の重さだ。あの時、大水に襲われて傾いた家々、泥にまみれてひっくり返った車が数か月たった今もそのままにあること、被災者は雨音を聞くといまだに不安にさいなまれていること、私たちが丹念に映像と声を紡いでいかなければ、これらの現実を全国の人々は知ることはないだろう。その思いは人々の関心が薄れゆく「風化」の現実の前に、なおさら強まっている。

きょうも災害・減災報道の最前線で

また、映像編集の仕事場はニュースセンターだけではない。
ひとたび大きなニュースが発生すると現地の放送局へ展開することも重要な任務のひとつだ。現地局のローカルニュースを支援し、そこから全国ニュースを放送する。私自身、多くの犠牲者を出した東日本大震災や広島土砂災害、新潟県中越沖地震などで緊急展開を経験した。

いくら通信環境が整った現代とはいえ、現地でしか感じられない「何か」がある。そうした現場の空気感を視聴者に届けるとともに、「人々の命、そして暮らしを守る」という強い気持ちを心の中にとどめ続けることが、報道に携わる者として大事なことなのだと、ひとつひとつの災害から感じている。

G-Media映像制作総勢16名。きょうも24時間体制で減災・防災報道に向き合っている。

(2015年9月)