誰でも映像を撮れる時代だからこそ
心に響く映像をめざしています

籾山 智章

ニュースカメラマン

2015年入社
明治大学卒業

誰でも映像を撮れる時代だからこそ
心に響く映像をめざしています

プロフィール
大学では山岳部に所属し、夏の日本アルプス縦走、冬の富士登山など経験。チームワークの大切さや自然の偉大さなど、多くのことを学びました。カメラマンを志すきっかけも、世界の名峰をとりあげたテレビ番組を見たこと。愛読書は、登山家植村直己の「青春を山に賭けて」。世界で活躍する登山家のドキュメンタリーを撮ることが大きな目標です。

ニュース現場の最前線で 撮影をする仕事です

ニュースや報道番組の映像撮影を担当しています。記者やディレクター、音声・照明マンとともに現場に向かい、映像をカメラに収めるのが仕事です。事件・事故の取材の際は、カメラマンと音声・照明マンのみで、現場に向かうこともあります。現場は、主に首都圏ですが、全国に出張することも多々あります。ニュース以外にも、クローズアップ現代などの報道番組や日本各地の美しい風景とその土地の人々の暮らしを伝える紀行番組の撮影も担当しています。

カメラマンは、「記者やディレクターの指示に従って撮影だけを行う技術者」というイメージを持っている方が多いと思いますが、私たちの仕事はそうではありません。的確な映像を撮るために自ら取材をし、記者やディレクターと互いに意見を出し合って、撮るものを決めます。また、自らニュース原稿を書いて、放送につなげるということもあります。取材現場は、毎回違います。状況はどんどん変わるので、自分で考えて臨機応変に動かなければなりません。なので、先輩たちからは「自分たちは映像ジャーナリストなんだ」と教えられてきました。まさにそうだなと思います。

撮影経験はゼロ 入社後に学びました

私は、もともとカメラや映像に興味があったわけではありません。大学時代は山登りに熱中し、山に関わる仕事をしたいと思っていました。そんなときNHKの山岳番組を見ていたら、クレジットに「NHKグローバルメディアサービス」と書いてあるのを見て、「ここならやりたい仕事ができるんじゃないか」と思ったんです。就職活動を進める中で、ニュースカメラマンという仕事を調べる内に、報道の現場にも興味を持ちました。ニュース現場の最前線に立ち、自ら切り取った映像を視聴者に届けるというのは魅力的な仕事だなと。

そんな具合だったので、撮影の専門知識も経験も入社前はありませんでした。入社後3か月間、本社の研修で撮影技術を学んだあと、長野放送局に10か月ほど研修にいき、そこで先輩カメラマンのもとで実務について学びました。はじめは右も左もわからず、先輩カメラマンや記者、音声・照明マンに、取材や撮影の基礎から教えて頂きました。みなさん、親身になって指導してくれたことが、ありがたかったです。

NHKグローバルメディアサービスのニュースカメラマンは、東京と北関東の3局(水戸・前橋・宇都宮の各放送局)が勤務地です。「地域放送局で基礎的なことを学んでから東京に」という流れになっています。私は、東京本社に去年異動するまで、水戸放送局に5年駐在し、そこで撮影技術だけでなく、企画の提案、原稿の書き方、映像の構成・編集など、ジャーナリストとして必要な経験をつみました。地域放送局は、東京の放送センターに比べると設備もコンパクトで、アットホームな職場です。取材から放送までの一連の流れが間近で見られるので、ニュースに多くの人が関わっていると実感します。ニュースを撮ることの責任も自覚し、とてもよい勉強になりました。

取材相手に元気をもらうこともたびたび

この仕事のだいご味のひとつは、普段は会えない人、この仕事をしていなければ出会う機会のない人たちに取材できることです。もっとも思い出深いのは、自分で提案した50歳間際でチャンピオンになった格闘家の男性の企画取材です。取材を始めたのは、待望の防衛戦を目前に控えたときでしたが、コロナ禍で試合は延期になってしまいました。男性はその後、練習中に大ケガを負い、防衛戦が行われたのは1年半後のことでした。結果は、男性の判定負けでしたが、逆境にもめげず、試合に挑んだ男性の姿から元気や勇気をもらいましたし、とにかく男性がカッコよくて、試合後には感極まるものがありました。そして、この姿を視聴者に届けたいと心から思いました。
大きな感動を覚えたのは、この1年半、男性のもとに通い続け、競技に対する姿勢や思いを肌で感じていたからこそだと思います。この仕事をやっていて良かったと思えた瞬間の一つです。

山岳部の高校生たちを取材した経験も、印象に残っています。コロナ禍でインターハイが中止になるなど、つらい状況のなか練習を続ける様子を取材しました。番組を見た視聴者から「今まで知らなかった山岳部の練習や、がんばっている部員たちのことが分かってよかった」と反響があっただけでなく、取材した高校生たちからも「取材を受けてよかった。励みになった」と言ってもらえて、すごくうれしかったです。見た人が元気になるニュースにしたいと企画した取材だったのですが、自分が見ても魅力的な内容で、私自身が元気になりました(笑)。

カメラマンだからこそ 撮れる映像

最近は誰でも手軽に映像を撮れます。事件や事故のあとにカメラマンが駆けつけても、現場に居合わせた人がリアルタイムに捉えた映像にはかないません。そういう時代だからこそ、カメラマンだから撮れる映像、情報や心情が伝わる表現を心がけています。人の心を動かすのは、きれいな映像だけではないと思うんです。どんなに美しい映像でも、そこに感情移入できなければ、感動はしません。「見てよかった」「がんばろう」と思ってもらうには、カメラマン自らが思いを込めて映像を撮る必要があるんです。それがこの仕事のおもしろさであり、難しさだと思っています。

この仕事に向いているのは、世の中で起きていることに強い関心を持っている人だと思います。取材では、初対面の人に会うことが多いので、人に会うのが好き、コミュニケーションをとるのが好きということも大切です。行ったことのない場所に行き、知らない人と話をし、新たな経験をつむ。その連続なので、好奇心旺盛な人には楽しい仕事だと思います。


1日のスケジュール(昼前からの取材が1本ある場合)

  • 10:00 出社・当日の取材予定を再確認
  • 10:30 撮影機材の準備
  • 11:00 移動(車中で記者やディレクターと打ち合わせ)
  • 11:30 撮影(取材項目は事件や事故関連、天気、記者会見など様々)
  • 13:30 移動(車中で撮影内容を整理、メモ作成)
  • 14:00 撮影素材を登録
  • 14:30 昼食(放送センターの食堂をよく利用します)
  • 15:00 当日の撮影素材のチェック(上司や同僚に見てもらい、アドバイスを受けることもあります)
  • 16:00 独自提案の企画リサーチ、番組視聴など
  • 17:00 翌日以降の取材予定を確認、撮影のための下調べ
  • 18:30 退社

小堀 剛

映像制作ディレクター

ニュース映像を届ける“最終走者”「伝えたい」という気持ちを大切にしています

金窪 夏生

字幕制作ディレクター

“音を字幕で表現しきる”仕事に使命を感じています

根立 真衣

スポーツ中継ディレクター

「いい瞬間」をとらえたとき大きな達成感を覚えます

渡邊 朱里

デジタルサイネージ・モバイル事業

時代はデジタルサイネージテレビとは違うやりがいがあります

餌取 慎吾

番組制作ディレクター

番組は自分ひとりでは作れません人と出会い、つながり、思いに耳を傾ける

丸岡 朋生

ニュース制作ディレクター

世界のニュースを体感できる仕事毎日とても刺激的です

籾山 智章

ニュースカメラマン

誰でも映像を撮れる時代だからこそ心に響く映像をめざしています

伊藤 紅衣

国際映像コーディネーター

“歴史的瞬間”に立ち会う感動日本にいながら世界に関われるのが魅力

田邊 幸

映像制作ディレクター

NHKコンテンツのワクワク・ドキドキをより多くの人に届けたい

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