“歴史的瞬間”に立ち会う感動
日本にいながら世界に関われるのが魅力

伊藤 紅衣

国際映像コーディネーター

2013年入社
上智大学卒

“歴史的瞬間”に立ち会う感動
日本にいながら世界に関われるのが魅力

プロフィール
趣味は舞台鑑賞とテニス。テニスは学生時代、当時お世話になっていたコーチの別荘に通い詰めてマンツーマンレッスンを受けるほど熱中しました。映像コーディネーターとして、ウィンブルドン・全豪オープンに出張したときには「この会社に入ってよかった!」とあらためて実感。モットーは「笑う門には福来る」。大変な時こそ笑顔を絶やさないよう、日々仕事に向かっています。

海外の映像を東京に“届けきる”のが仕事です

国際映像コーディネーターは、海外のニュースやスポーツの映像を、衛星やインターネットなどの通信インフラを駆使して日本まで届けることで、NHKの国際報道と海外スポーツ中継をサポートしています。

私は海外映像の入手業務を担当していて、NHKの特派員やカメラマンが世界各地で取材した映像を、東京の放送センターで受信できるよう手配するのがおもな仕事です。いち早く、着実に映像を受けるためには、「衛星を使うのがよいか海底ケーブルでつながった専用線にするのか…」「現地からは、どんな手段で発信してもらうのがよいか…」といったことを日々考えています。NHKには全世界におよそ30の取材拠点があり、取材地は大都会から辺境の地までさまざまで、通信環境はそのときどきで違います。持っている機材やスタッフのノウハウも異なります。状況に合った指示や支援をして、ニュースに間に合わせるというわけです。

海外で突発的に事件や災害が起きたときには、SNSにアップされた映像をネット上で探したりすることもありますね。1日にいろいろな場所で同時に事件があったりするので、チェックすべき情報は膨大です。4~5人でチームを組み、「私はアメリカね」「私はAPEC」など、地域やイベントごとに担当分けしてチェックしています。

普段はなごやか ときどき“緊張モード”

私は幼いころからテレビを見るのが大好きだったのですが、ニュースに興味を持つようになったのは、アメリカ同時多発テロがきっかけです。当時私は親の仕事の都合でニューヨークの郊外に住んでいて、自宅でアメリカと日本の報道を両方見ていました。日本の放送局であるNHKが事件現場の映像をすぐに伝え、記者が現地からリポートしている姿を見て、事件の衝撃を即座に伝える放送の力を目の当たりにし、放送の仕事、なかでもニュースに関わる仕事に興味を持つようになりました。

実際に仕事をするようになって初めて、1つのニュースを作るために想像以上に多くの人が裏で支えていることを知り驚きました。そして、国際ニュースを構成する海外の映像や中継回線を一手に引き受ける国際映像コーディネーターの仕事に、自負と責任を感じています。かといって職場自体の雰囲気はピリピリしているわけではなく、すごく話しやすい雰囲気です。チームが少人数ということもあって、ひとりひとりの個性も分かり、普段はみんなで雑談したりして、居心地のよい職場です。でも、大きなニュースがあれば一気に戦闘モードになる。そういうオン・オフがしっかりしているところも気に入っています。

語学力だけでなく観察力も必要です

私はテレビが大好きなので、自分が携わった映像が実際に放送されているのを見るのが何よりもうれしくて、そのためにがんばっているところもあります。オリンピックや国際会議など誰もが知っているようなイベントを扱うことも多いので、そういったニュースに日本にいながら携われるということにも大きなやりがいを感じますね。

私の部署では年に12回ほど海外出張があります。首相が外国訪問をするとき、オリンピックなどの大きなスポーツイベントがあるときにも必ず担当者が、現地に行きます。私の初めての出張は、安倍元首相がニューヨークを訪ねたとき。すべてのイベントに同行し、日本の技術スタッフと現地スタッフとの通訳をしたり、取材した映像を東京に送る伝送業務を担いました。思い出に残る、とても貴重な経験になりました。

英語圏以外にも世界各国に行く機会があるので、言語が堪能な人にはもってこいの職場だと思います。ただ、実際に仕事をしていると、語学力だけでなく、交渉力や観察力の方がむしろ重要だと感じています。チームワークで進める仕事なので、「この人はこれをしているから、私はこれをしておこう」と先を読んで動くと仕事がスムーズに進みます。また、自分だけで情報を抱え込まないことも大切ですね。私の部署では、情報を共有してチームでフォローしあっているので、休日も安心して休むことができます。

職場には、いくつもモニターが並びます。忙しい時には、同時にいくつもの映像をチェックすることになります。

日本にいながらグローバルな仕事ができます

私が入社したころは、ほとんど衛星経由で映像をつなげていたものが、最近はインターネットがメインになっているなど、技術はどんどん進化しています。SNSを情報ソースとして利用する機会が増えているのですが、フェイク映像や嘘の情報もあるため、ファクトチェックの重要性も格段に増しています。求められる知識や能力も増えています。大変だと感じることもありますが、学ぶべきことが常にあり、チャレンジできる領域が広いということは、この仕事のおもしろさでもあると感じています。

最近、グローバル人材が注目されています。私の部署は、日本にいながらにして、さまざまな国の人と関わりが持てるところも、大きな魅力です。日本から海外の人と連絡を取り合うこともあれば、実際に海外に出向いて世界的なイベントに関わることもあります。また、国内で行われる国際会議や大きなスポーツイベントの際には来日している海外メディアとの渉外業務にあたることもあります。出張先では、歴史的瞬間に立ち会える可能性もあります。出張経験の多い先輩たちの話を聞いていると、この仕事を通じて人生が濃くなっていると感じます。「世界を相手に仕事をしたい」「ニュースに関わる仕事がしたい」という人たちには、ぜひ知ってもらいたい職種です。

横浜で開催された、トライアスロン世界選手権の海外配信業務での1枚。外国人プロデューサーと打ち合わせをしている様子です。

1日のスケジュール

※この日は夜勤シフト。日勤・泊りのシフトの日もあります。

  • 14:30 出社/メール確認
  • 15:00 業務打ち合わせ・日勤シフトから引継ぎ
  • 15:30 休憩
  • 16:30 コーディネーション業務開始
    夜のニュース用の映像伝送・中継などに対応するほか、先々の中継予定の確認や番組制作用の映像伝送に対応
  • 22:30 業務打ち合わせ・泊りシフトへ引継ぎ
  • 23:00 退社

小堀 剛

映像制作ディレクター

ニュース映像を届ける“最終走者”「伝えたい」という気持ちを大切にしています

金窪 夏生

字幕制作ディレクター

“音を字幕で表現しきる”仕事に使命を感じています

根立 真衣

スポーツ中継ディレクター

「いい瞬間」をとらえたとき大きな達成感を覚えます

渡邊 朱里

デジタルサイネージ・モバイル事業

時代はデジタルサイネージテレビとは違うやりがいがあります

餌取 慎吾

番組制作ディレクター

番組は自分ひとりでは作れません人と出会い、つながり、思いに耳を傾ける

丸岡 朋生

ニュース制作ディレクター

世界のニュースを体感できる仕事毎日とても刺激的です

籾山 智章

ニュースカメラマン

誰でも映像を撮れる時代だからこそ心に響く映像をめざしています

伊藤 紅衣

国際映像コーディネーター

“歴史的瞬間”に立ち会う感動日本にいながら世界に関われるのが魅力

田邊 幸

映像制作ディレクター

NHKコンテンツのワクワク・ドキドキをより多くの人に届けたい

CULTURE環境を知る

  • CULTURE 01 Career(キャリアアップ/研修制度)
  • CULTURE 02 WLB(ワークライフバランス)
  • CULTURE 03 InfoGraphics/数字で見るGメディア